おーぷんはあと 2003年1月号〜3月号

中学校で心の教室相談員をしていた時に生徒たちに伝えたい心のお話しを毎月の通信「おーぷんはあと」に載せていました。内容はその時に気になっていることをテーマにしていました。例えば、面接のなかで気になったこととか、先生たちとの話題の中で気になったこととか…。頭の中で特定の何人かを浮かべて、その子たちの心に少しでも届いて欲しいと願って書いていました。


カウンセリングとは… 2003年1月号 一緒に考えよう!

カウンセリングとはどんなものだと思いますか?日本語にすると「相談」が一番近い言葉になりますが、お説教や説得とは違います。アドバイスをもらうことでもありません。カウンセリングは悩む人とカウンセラーが同じ気持ちを共有し、解決に向かって一緒に考えていく話し合いです。何かを教えたり、「こうしなさい」と助言したりするものではありません。

悩みの答えを導き出すのは、カウンセラーではなく悩むその人自身です。カウンセラーは悩んでいる人の心を支えて、解決の糸口を見いだしやすくする手助けをします。悩む人の気持ちを整理して、今できそうなことを提案したりはします。その提案を実行するかは悩む本人が決めることです。何故ならば、本人が納得し、やろうと思わない解決策は本当の答えにはならないことがあるからです。

カウンセラーはどんなに時間がかかっても『人は自ら変化し、成長していく力を持っている』と信じて悩む人を支えます。ただ黙ってじっと待つこともあります。大切なのはお互いを尊重しあう関係だからです。

では、どんな時にカウンセリングが必要とされるのでしょう。悩む人が自分だけではなかなか解決できないと思うときや何だかはっきりしないけど「モヤモヤ」「イライラ」してしまうようなときはカウンセリングに適しています。カウンセラーではなくても友達や親など信頼できる他の人に話をして解決するときもありますが、「誰もわかってくれそうもない」と思えたり、知ってる人には話しにくいと感じるときにはカウンセリングを体験してみてください。

カウンセラーには秘密を守る義務があります。その話しを他の誰かに話すことはありません。安心して話しをしてください。カウンセリングは安心して、ホッとして、温かい気持ちになります。そして、何だか気持ちが軽くなったような、スッキリしたような、何とかできそうな気持ちになります。カウンセリングにはそんな効果があるのです。


「なりたい私」 2003年2月号 自分で自分を苦しくしないために

あなたは今の自分をどう思っているのでしょうか。外見やスタイル、性格についてどんな人だと思っているのでしょうか。この自分に対するイメージが自分を好きになったり、嫌いになったりする原因となります。どちらかと言うと、人は良いところよりも嫌いなところを気にしてしまう傾向があります。まじめで何ごとも一生懸命にやろうとする人ほど嫌いなところを気にして変えようと努力します。また、嫌いなところをいけないところと考えて直そうともします。

性格は努力によって少しずつ変えていくことはできるでしょう。ですが、頭では分かっていてもどうしてもできないこともあります。外見やスタイルはどうでしょう。思春期は成長期です。個人差もとても大きい時期です。世の中ではモデルやタレントのような外見やスタイルをもてはやしますが、あなたにそれはにあっているでしょうか。

「直そう」「変えよう」とするあまりに行き過ぎになってしまうこともあります。また、できないことばかりを考えるようになって、不安になって落ち着かなくなったり、気持ちが不安定になって落ち込みやすくなったり、涙が出やすくなったりします。なかなか思い通りにならないことで「自分はダメな人間だ」と自分を嫌いになってしまったりします。

「なりたい私」を求めることは自分をつくっていくためには必要なことです。「そうなりたい私」ばかりを見つめていることは辛く苦しいことです。せっかくの良いところが輝かなくなってしまいます。自分では嫌いなところも他の人にはうらやましいところだったりします。見方を変えれば「騒がしい」→「活発」、「おとなしい」→「落ち着きがある」などどんなことも良いところと考えることができるのです。

私は「なりたい私」を求めるあまりに自分を嫌いになってしまったり、健康をそこなうことがとても心配です。自分探しは一生続きます。あせらないで、あわてないで生きていきましょう。あなたが健康で、楽しく、穏やかに過ごせることを願っています。


明日を生きる 2003年3月号 これからを生きてくあなたに伝えたいこと

あなたにとって中学生活はどんな毎日なのでしょうか。3年生の皆さんは卒業してからの期待や不安が大きいでしょうか。心理学は人の心を科学で理解しようとする学問です。心というのはその人の気持ちや考えのことです。胸がドキドキしたり、キュンとしたり、心は心臓にあるように感じますが、脳の機能が関係しています。脳の反応で色々な気持ちになったり、体が動いたりします。それらは今までの経験から学習したものと身体の機能として備わっているものがあります。

皆さんは思春期のまっただ中で体も心も大人に向けて大きく変化をむかえています。この時期の経験のひとつひとつが大切なあなたを育ててくれているのです。心理学では出来事に対する受け取り方(思考)で感情が生じるという考え方があります。人間は完全無欠な全知全能の神ではありません。うまくいかなかったり、失敗してしまったり、悪意がなくても人の心を傷つけてしまったりすることがあります。「成功しなければ」「うまくいかなければ」という「ねばならない」や「こうあるべき」ばかり気にしていると「自分はこうしたい」という主張がでてこなくなります。失敗するから次回には同じ失敗をしないためにはどうしたらよいかを考えるようになります。試行錯誤が行動を変え、成長を促します。結果が完全であるに越したことはないのですが、大事なことはマイベストを尽くして、その時を楽しむことではないでしょうか。

「今の自分はこれしかない」というあるがままの自分を大切にしてください。今の自分を「これでいい」と励まし、ほめてあげてください。自分を信じて大切にしてあげてください。その積み重ねがあなたが明日を生きることにつながっていくのだと私は思います。

「あなたはあなたらしく、私は私らしく、みんな違って、みんないい」
motherly at 2007年03月31日 22:23 │Comments(0)TrackBack(0)clip!こころのコラム 

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